DMG森精機 伊賀事業所

イノベーションデー開催
グローバルパーツセンタ開所

 

◆10万点を備蓄するグローバルパーツセンタ
「非常に重要な投資」(森雅彦社長)

◆イノベーションデーハイライト
一気通貫のデジタル化を提案―「中小企業のデジタル化を徹底的に支援」

DMG森精機は7月9~13日の5日間、伊賀事業所(三重県伊賀市御代)にて「伊賀イノベーションデー2019」を開催し、約1万人が来場した。

開幕日の9日には、奈良事業所(大和郡山)から移転・拡張した「グローバルパーツセンタ」の開所式も開かれ、最新鋭の自動ラック倉庫を導入し、床面積1万2810㎡の広さで、同日より稼働を開始した。

ERP(総合基幹業務システム)と連動した最新鋭の高層自動ラック倉庫を導入し、倉庫管理システム「WMS」(豊田自動織機)によるピッキング最適化アルゴリズムにより、効率的な作業を実現した。

開所式のあいさつで森雅彦社長は、「最新式のラック倉庫の導入により、パーツ収納の容積率が従来に比べ150%となった。10万点、60~70億円(同社購入価格)のパーツを備蓄している。受注確定後、全世界のユーザーに向けた24時間以内のパーツ発送率95%(今年3月時点)を、予防保全の意味でも今後はさらに高めていく。非常に重要な投資と考え、フルに稼動していきたい」と豊富を述べた。

また、イノベーションデーでは、「5軸化・デジタル化・自動化」をテーマとし、日本初出展の大型精密ターニングセンタ『NLX6000-1000』と高速立形マシニングセンタ『DMP70』を含め計36台を展示し、デモ加工を実施した。

また、全国70社のユーザーとともに5軸加工機の普及を目的に発足した「5軸加工研究会」の展示スペースと、次世代の通信規格「5G」体験コーナーも今回の特長となった。

そんななか、同じく9日の午前には、森社長とクリスチャン トーネス副社長(DMG MORI AG会長)が展示会場内のオープンステージでのテクニカルプレス会見に臨んだ。

森社長は最初に、「これまでの複合化とは、旋削+ミーリングだったが、そこに計測、研削が加わりことにより、非常に大きな設備に対する変化が生まれる」としたうえで、「当社はそこをうまく取り入れることができたので、他社や業界全体の平均に比べれば、台数こそ1万1千台から9500台ベースになっているものの、受注額としては下がっていない」と直近の業績にふれながら、今回のハイライトを概ね、次のように述べた。

40歳代の経営者増え「デジタル化に対するバリアは低下」

出荷している工作機械の約20数パーセントには、すでに何らかの自動化をしており、2030年に向けては80%以上になると確信する。

さらに、検査や画像認識の自動化では、工作機械の内部に設置したカメラの画像をもとに、切りくずを自動的に洗浄する新技術「AI切りくず除去ソリューション」が長時間の無人運転を可能にする。

「デジタル化は20~30歳代のオペレーターにとって重要であり、40歳代の経営者も増えていることから、デジタル化に対するバリアが低くなっている」ことから、プランニングから設計、製造準備、生産、モニタリング、品質管理の「一気通貫のデジタル化」を提案している。

現在、年間60~70台程度販売するパウダーベッド方式のAMでは、コンパクトな『LASERTEC 12 SLM』を日本初出展。

「AMに関しては専業メーカーもあるが、パウダーベッドタイプとパウダースプレータイプの2種類を生産する当社が、工作機械メーカーとしては最大の生産量とマーケットシェアを誇る」。

5軸加工研究会でのメイン機種となっている『DMU 50 3rd Generation』など8台の5軸加工機を展示。

5軸加工研究会により「大きな革命起きる」

「研究会のメンバーは毎週2~3件のプライベートレッスンを開催している。すでに3千人を超える人々が5軸加工にふれ、使いやすさや自社での応用を取得しており、来年の今頃には、確実に1万人以上の5軸加工経験者が生まれ、大きな革命が起きると考えている」。

デジタル化については、概念が先行している部分もあるが、当社のメインユーザーである数十人~数百人規模の鉄工所、ショップフロア(作業現場)の皆さまに手の届く、しかも、頑丈なコネクティビティを提供する。生産計画、モニタリング、デジタルサービス、さまざまなソフトウェア、ハードをつなぐことで、「当社がひとつのベンダーとして、中小企業のデジタル化を徹底的に支援助していくことに注力している」。