ダイジェット工業

減収減益も切削工具新製品は22種発売、拡販・市場浸透に健闘

ダイジェット工業は5月12日、2020年3月期(第94期)の決算発表を行った。

連結売上高は、前年同期比9・5%減の90億4600万円。収益面では売上高の大幅減少等により、連結営業利益は同52・8%減の2億1300万円、経常利益は同56・0%減の2億3600万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同61・1%減の1億5800万円の結果となった。

このうち売上高については、国内販売が52億4千万円(前年同期比8・2%減)。一方、輸出は38億6百万円(同11・3%減)となり、地域別では北米向けが8億6100万円(同1・6%減)、欧州向けが10億1800万円(同13・6%減)、アジア向けが18億7400万円(同13・1%減)、その他地域向けが5200万円(同31・6%減)。この結果、連結売上高に占める輸出の割合は、前年同期に比べ0・8ポイント低下し42・1%となった。

これらを鑑み同社では、「この間のわが国経済は、長期化した米中間の貿易摩擦等の影響による外需の低迷により、生産や輸出が弱含みで推移し、年度終盤にかけては新型コロナウイルス感染症の世界的流行により大幅に下押しされており、先行きは極めて不透明な状況にある」と概況を説明している。

製品別で見れば、焼肌チップが前年同期比26・6%減の8億8千万円、切削工具が同5・1%減の69億2千万円、耐摩耗工具が同16・0%減の12億3200万円となっている。

切削工具においては、新製品の市場への浸透を図り、ユーザーの加工改善につながる高能率・高生産性工具の提案を続け、ソリッドボールエンドミル『ハード1ボール』や「5軸加工用工具シリーズ」として高精度刃先交換式バレル工具『ミラーバレル』およびソリッドモジュラーヘッド『チューリップSヘッド』をはじめとした22種類の新製品を発売するなど販売の拡大に努めた。

耐摩耗工具では、同社が注力しているレアメタル不使用の硬質金型新材料『サーメタル・CT500シリーズ』のMF-TOKYO2019(昨年7月/東京ビッグサイト)への初出展など、新規業界での採用や用途開発に積極的に取り組むとともに、成形金型の新規開拓にも取り組んできた。

そういった中、今後の見通しについては、新型コロナウイルス感染症の世界的流行を受けた緊急事態宣言発令のもと、大規模展示会の中止や通常営業活動の停止、事業活動の自粛要請等が見込まれるが、「テレワークをはじめ、オフィシャルサイトや各種メディア、および当社販売店網を通じた新製品情報の発信等により販売活動を行うとともに、時差出勤や交代勤務などにより生産活動も可能な限り継続し、多くのお客様の生産性向上のニーズに、引き続き、応えていきたい」との考えを示した。

なお、2021年3月期(2020年4月1日~2021年3月31日)の業績予想については、新型コロナウイルス感染症による影響を現時点において合理的に算出することが困難であることから未定とし、今後、業績予想の開示が可能となった段階ですみやかに公表するとしている。