日機連 関西地区賀詞交歓会

技術・提案のオープンイノベーションを喚起

・デジタル先端技術の製品化、ライフサイエンスなど新規事業開発 ―
「成長分野に優位性がある関西が存在感を発揮」

 

1月14日、リーガロイヤルホテル大阪(北区中之島)にて、日本機械工業連合会(日機連)の「2020年 関西地区賀詞交歓会」(共祝 大阪地区機械広報懇話会)が開かれた。

日機連の古川実副会長(日立造船相談役・写真)は新年あいさつで、「新年早々、中近東が激動の地政学的リスクにさらされたわけだが、これからの世界最大の関心事は、11月の米国大統領選挙ではないか」と世界情勢にふれながら、国内製造業について、概ね、次のように概観した。

国内では経済を下振れさせないために、昨年12月には2019年度の補正予算および20年度予算の閣議決定がなされた。日機連が最も期待するところは、IoT、AI、ロボットなどの技術革新による第四次産業革命やSociety(ソサエティ)5・0の実施に向けた施策が、力強く織り込まれたことである。

日機連の工業生産額は、18年度は前年度比2・2%増の76兆4296億円となったが、残念ながら19年度(昨年度)は先行きの不透明感もあり、特に海外市況での設備投資に慎重な面も見られ、前年度比0・7%減の75兆9150億円と、若干の微減となった。日機連は日本経済を下支えるものづくり事業の集合体であるが、加わっていない業界団体も含めれば、工業出荷額は約100兆円といわれる。

日機連としては、日本のものづくりをもっともっと大きくしていくためには、技術を自社に取り込んでいるのでは何もできないので、ここに参集されている皆様が本当に胸襟を開いて、ぜひ、オープンイノベーションで、しっかりと手に手を携え合っていただきたいと思う。

関西は、2025年 大阪・関西万博開催に向け盛り上がっている。その費用、1250億円の1/3が民間負担であり、経団連にもお願いはしているが、少なくとも半分は関西経済界で支えていく必要がある。万博協会からも様々な提案をしてほしいと要請もきているので、1社で提案ということではなく、ここでもオープンイノベーションで提案していただきたい。25年に向けて関西経済界がますます発展することを期待している―。

続いて、近畿経済産業局の米村猛局長、日本銀行大阪支店の倉本勝也副支店長、日機連の大宮英明会長(三菱重工業相談役)の順であいさつを述べた。

米村局長は「ビジネスモデルをどう変えていくか」、大宮会長は「ハードウェアができることはまだまだある」を軸に話し、倉本副支店長は次のとおり、2020年の関西経済を短観した。

製造業の虎視眈々と狙う再浮上に手応え

関西には3つのプラス材料がある。まず製造業では、足元はまだまだ厳しいものがあるが、再浮上を虎視眈々と狙っているという手応えを感じる。明るい話では5G関係やデータセンタ関係の受注が見えてきている。設備投資ではデジタル先端技術の製品化、ライフサイエンスを中心とした新規事業開発への投資は惜しまない段階にきており、関西地区には成長分野に優位性があり、その存在感を一段と発揮していくものと思われる。

次にサービス業では、大型再開発などさらなる発展を追求する新しい動きが本格化していく。悩みの種は人手不足だが、一段と安定した機会を伺って良いだろう。

そして個人消費では、雇用所得環境は良好であり、東京オリンピック・パラリンピックについても、インバウンド需要においては、東京から入ってきて大阪に回るという周遊ルートが確立している―。