OSG 全国合同賀詞交歓会

切削工具「単独」から、周辺技術・機器、アフターサービスを『つなぎ』価値創出へ

20年度 売上高1290億円・営業利益185億円見込む

オーエスジー(本社=愛知県豊川市本野ヶ原)は1月24日、OSGアカデミー内ゲストハウスにて、「2020年OSG全国合同賀詞交歓会」を開催し、卸売代行店・特約代理店、関係者らが参集した。

あいさつに立った石川則男社長はまず、「上半期までは非常に好調だったが」という前年度・2019年11月期の決算にふれ、連結売上高は1269億6400万円(対前年度比3・4%減)、営業利益は195億5400万円(同13・2%減)、経常利益は197億1900万円(同12・7%減)、親会社株主に帰属する純利益は136億8600万円(同7・0%減)と、減収減益を報告した。
今年度・20年11月期の業績予想については、「上半期は在庫調整のため、当社製造部門の稼働率が低めになることを想定し」連結売上高は1290億円、営業利益は185億円と、増収ながら減益を予想する。

「このように20年度のスタートは大変厳しいものとなったが、良くない話はここまでとして、ここからは少し明るい未来の話を」と転じ、「5Gと産業革命」を切り口に、概ね、次のように説いた。

18世紀半ばに始まった第一次産業革命から、現在私たちが生きる社会に至る変遷を紐解くなかで、現在の第三次産業革命は1990年代から普及し始めたインターネット抜きには語れないが、このインターネット革命の次の先にあるものが、デジタル革命といわれる第四次産業革命である。

ロボット工学、人工知能(AI)、ナノテクノロジー、バイオテクノロジー、IoT、3Dプリンター、自動運転など様々にわたる分野において、大きな技術革新が実用化される時代といわれるなか、通信速度を飛躍的に速める5Gの技術が、今まさに始まっている第四次産業革命を牽引するということだが、では、第四次産業革命と5Gによって、どんな時代になるか。

非常に多くの情報が溢れる時代になるだろう。ありとあらゆる情報が一気にダウンロードされたりする世界。そうなれば、一つ一つ、単独の情報の価値が必ずしも高くなくなり、情報とは「つながる」ことが重要になってくる。つながった情報を活用することができれば、はじめて情報には大きな価値が生まれる時代になるだろう。

我々が製造する切削工具でも単独での価値は、お客様に選択いただける最重要な優先順位にはならない可能性が高くなる。もっと総合的につながった形での商品とサービスが真の価値を生むものと思われる。

オーエスジーは皆様とともに、切削工具だけではなく、周辺技術、周辺機器をつなぎ、そしてアフターサービスまでをつなぎたいと考えている。

オーエスジーは工作機械メーカーではないので、工作機械のアフターフォロー、特にメンテナンス等はできないわけだが、ユーザー様が期待するその機械の生産性、CPUやコストパフォーマンスといったものは、工具メーカーのオーエスジーとして最後の最後までフォローさせていただく。20年はそんなオーエスジーを目指したいと思う ―。

次に、特約代理店を代表して、山善の長尾雄次社長があいさつに立ち、「オーエスジー様は昨年11月決算が減収減益の結果だったとはいえ、2年前の業績とニアリーイコールの数字という高いレベルで推移されており、厳しい当業界のなかにあって、大変な頑張りであると頼もしく思う」と述べた。

新春を祝う鏡開きに続き、テヅカの三橋誠社長は、このところ励んでいるという自らの断捨離になぞらえ、流通の在庫負担、メーカーの生産管理、それぞれにとって、「新製品ですでに代替した商品、当世風でない商品は、なるべく早く統廃合、整理をしていただいたほうが、合理的な販売と製造ができるのではないか」と言及しつつも、恒例となっている自身の「乾杯のあいさつも、そろそろ整理させていただければ・・・」とユーモアを交えた言葉を添え、乾杯発声の音頭をとった。

交歓会の中盤には、オーエスジー 硬式テニス部「オーエスジーフェニックス」の選手6名と大沢二朗常務が監督として登壇した。
大沢常務は、「我々のポリシーは、仕事を第一優先、そしてテニスも一生懸命。昨年は最高の成績を上げることができた」とあいさつし、選手各自を紹介した。

「やるべきことをやっていく年」(大沢専務)

中締めでは、「これまで景気の谷を9回も経験してきた」旨を織り交ぜ、山下機械の山下隆蔵会長があいさつ。次いで最後に、オーエスジー 大沢伸朗専務が閉会のあいさつを行った。

「私としては久々に景気の谷を経験しているところで、こういう時こそ『あたり前のことを真剣にやる』とあらためて感じており、まさに今、そういった部分が問われるのだと思う」としたうえで「(営業の)プロとはなんだ?」にふれた。

「営業の凄い人とは、涼しい顔をして、何気なく、凄いことをしてくる人」とし、「クレームの謝罪訪問した際でも、帰り際には先方がにこやかになり、手土産までいただいてくる」といったような事例を紹介しつつ、「やるべきことをやっていく年、次への飛躍につなげる年にすべきだと思っている。引き続き皆様のご尽力のもと、この厳しい局面をしっかりと乗り切っていきたい」旨、締めの言葉とした。