2020年工作機械受注額見通しは「1兆2千億円」

1月9日に都内のホテルニューオータニで開かれた日本工作機械工業会(日工会)の新年賀詞交歓会で、飯村幸生会長(東芝機械会長)は2020年の工作機械受注額を「1兆2000億円」との見通しを示し、「いまは目先の受注に一喜一憂せず、各社のありたい姿に向けて、なすべきことをやり遂げる時期」と述べた。

一昨年は空前の1兆8千億円を超える受注額を記録し、勢いそのままに昨年(19年)も受注環境は一定の高水準を維持する(1兆6千億円)と見込んだものの、実勢では、米中貿易摩擦の長期化に加え、世界各地の景気後退が設備投資の下押し圧力となり、19年の受注総額は年間修正見通しの1兆2500億円に未達、下回る水準に留まったと見込まれる。

そんななか飯村会長は、「政治・経済状況、地政学的緊張感等、世界の政治経済の行方が見通しづらい状況にある」としたうえで、外需については、「欧米では米中貿易摩擦の影響や先行き不透明感から、総じて軟調に推移、またアジアでも生産拠点が中国からシフトしている国や中国経済への依存度が比較的低い国からの受注は持ち直していくと見込まれる。また内需では、自動化・省力化投資が見込まれ、半導体製造装置では5G関連の投資も、一部期待される」との見解を示した。

ND社は1兆1千億円を予想

一方、月刊誌『生産財マーケティング』の版元であり、展示会『メカトロテックジャパン』の主催者であるニュースダイジェスト社(樋口八郎社長/以下、ND社)は、1月10日に名古屋市内のキャッスルプラザで開催した恒例の『FA業界新年賀詞交歓会』の場で、20年の工作機械受注額を、こちらは「1兆1000億円」と予想した。

メーカー、商社、関連団体・企業から総勢752人が詰めかけるなか、ND社の八角秀編集長による「2020年業界展望」のなかで、その内わけを内需4500億円(昨年比10・0%減)・外需6500億円(同11・0%減)とした。

「20年は内外需とも需要回復に向けた好材料に乏しく、それぞれ昨年比で約10%程度下押しすると考えられる。自動車、半導体関連産業などの主要顧客は技術開発や設備投資に対する関心は失っていないものの、国際政治の行方や最終消費者の需要動向を把握し切れておらず、設備の発注に踏み切らない状況にあるゆえ、景気が底打ち反転した際の反動増は、力強く急激になる可能性がある」と考察する。