海外と国内で「文化の違い」がにじむ3Dプリンター市場の事情


1月29~31日、東京ビッグサイトで行われた、国内最大級の3DプリンティングとAM技術の総合展「TCT JAPAN 2020」には、3日間で4万7692人が来場した。

日本ではまだ2回目の開催だが、海外では25年以上にわたり世界5ヶ国・地域で展開されてきており、この「差」の答えはそのまま、セミナー「国内3Dプリンター市場の動向」(矢野経済研究所)で、まさに浮き彫りになった。

2018年11月の時点で予測した、19年度国内3Dプリンターの出荷台数は、前年比1・1%増の9500台となっており、実際に現在の肌感覚では予想よりも多く、1万台を超えていると見られ、市場は今後も緩やかな成長が見込まれる。

ただ、ワールドワイドの視点では、日本の市場は世界市場のおよそ3%前後ということに変わりはなく、日本の3Dプリンター市場は、依然、世界と比較し「遅れている」といわざるを得ない。

装置や材料の性能・機能は放っておいてもどんどん良くなっており、まずは3Dプリンターを活用した国内の成功事例が伝播することが必要で、それなくしては爆発的勢いで日本の3Dプリンター市場が成長することは難しいと考えられる。

何より、海外の事例と比較して国内の事例が少ないという一因には、「文化の違い」が大きいと考えられる。

日本は「秘密主義」の傾向にあるが、海外は事例を公開することで課題を共有し、「別の誰かが、その課題を解決してくれる」ということを期待して公開する傾向にあるという。自社だけで課題を解決するよりも、早く、そして安く解決につなげることができるからだ。ただし、この文化を日本で真似ることは難しいだろう―と「断言」するシーンがセミナーでは見られた。