ダイジェット工業 上期決算発表

減収減益も「継続的な設備投資推進」を強調
切削工具の新製品比率が35%に上昇

ダイジェット工業は11月8日、2020年3月期(第94期)第2四半期の決算発表を行い、同日、シェラトン都ホテル大阪(天王寺区上本町)では、国内営業部の福井正徳部長と営業部営業企画室の有吉倉則室長が決算説明会に臨んだ。

連結売上高は46億7600万円(対前年同期比8・7%減)。このうち国内向けが27億6500万円(同6・2%減)、海外向けは19億1千万円(同12・2%減)となった。

海外向けの地域別では、北米が4億1400万円(同4・8%減)、欧州が5億1千万円(同12・1%減)、アジアが9億6200万円(同14・3%減)、その他地域が2300万円(同33・8%減)となり、なかでも、アジアにおける中国だけに絞れば18・3%減と最大のマイナス比率となっている。

この結果、連結売上高に占める輸出の割合は、前年同期に比べ1・5ポイント減の40・9%となった。

これを受け福井部長は、「ある程度の想定内ギリギリ」と表現したうえで、「このような景気の下降局面に際しては、従来の考え方なら出費、投資は控え対応するところだが、ここ数年、生産性向上(自動化・無人化)のために積極的に進めてきた設備投資を、ここでトーンダウンさせるわけにはいかない。次の上昇局面に向け乗り遅れることのないよう、こういった局面でも継続的な設備投資は推進する」との見解を示した。

製品別の売上高を前年同期比で見れば、焼肌チップが21・2%減(4億9800万円)、耐摩耗工具が13・0%減(6億1700万円)となるなか、切削工具は5・7%減の35億5400万円と他に比べ踏みとどまった感がある。

有吉室長は切削工具について、「売り上げの金額よりも伸び率を重視するなかで、ショルダーエクストリーム(高能率高送りカッター)、タイラードリル(座ぐり加工用ドリル)、スウイングボールネオ(刃先交換式ボールエンドミル)といった製品の販売が順調に推移している。新製品(発売後3年以内)の比率は5ポイントアップし、全カタログ商品中の約35%まで上昇してきている」と現況を説明した。

続けて、「金型加工向けに長らく『高硬度材加工』をキーワードにしてきた自負はあるが、発売から10年経過したような古参もある。コンセプトは踏襲しながらも、同業他社の攻勢もあるなかで、いま一度テコ入れのため新製品を投入し、競争力を高め、さらに拡販に努めたい」とも強調した。

一方、連結営業利益は2億4700万円(前年同期比42・5%減)、経常利益は2億3700万円(同48・4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億4900万円(同48・8%減)となった。

設備投資の効果が利益面で貢献

このように前年同期比では減少しているものの、売上高でほぼ同等だった2016年上期に比べれば、営業利益で132%、経常利益で171%、純利益で204%と伸長しており、福井部長は「設備投資による生産性改善(自動化・無人化が進む)が確実に貢献している。特に三重事業所における成果が大きい」と言及した。

なお、通期連結業績予想は修正せず、5月10日に公表した売上高101億円、営業利益5億円、経常利益5億円、親会社株主に帰属する四半期純利益3億5千万円を据え置いた。